2005年 09月 02日

通勤路。

 岩波書店が発行している小冊子「図書」の最新号(9月号)を読んでいると、作家の佐伯一麦さんのエッセイの中で、中原中也のこんな文章が引かれていた。
「普通に人々が、この景色は佳いだのあの景色は悪いだのと云ふ、そんなことは殆ど意味のないことだ。人々の心の奥底を動かすものは、却って人が毎日いやといふ程みているもの、おそらくは人々称んで退屈となす所のものの中にあるのだ」
 10年ほどたったら、坂を降りて出会う今朝のこの景色を、死ぬほど愛おしく思っていることだろう。
(Kiss Digital N)
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by hirofumi_nakayama | 2005-09-02 22:39 | in our town | Comments(8)
Commented by nameko at 2005-09-02 23:48 x
これこれ。ボードをのせた自転車が坂道をひょ~っと降りていく。
いつも車の傍で着替えてるサーファーに困ってました。目のやり場がね・・・
ここの公園、昔は牧場の動物が散歩してましたね。いつになってもかわないこのフェンス。カンナもずっと咲いてて欲しいです。
Commented by biwakokayo4 at 2005-09-03 06:22
2枚目の光景はこちらでは見かけません。
さすがに地域性があるんですね。
いつも見る、こういう風景が心に焼きつくのでしょう。
Commented by hirofumi_nakayama at 2005-09-03 22:13
namekoさん、今日、あの彫刻のあるおうちの前を通りましたよ。鎌倉の川の名前、そうそう、広町の森を出てここを通り過ぎるたびに、その川に沿って走った時のことを思い出していました。
昔、七里ヶ浜に牧場があって、馬術クラブまであったのでした。
Commented by hirofumi_nakayama at 2005-09-03 22:15
biwakokayoさん、この通勤路で、朝のこの時間に、サーフィンに出掛けていく人、戻ってくる人を見ます。
Commented by nameko_room at 2005-09-04 16:01
渋滞情報でおなじみの交差点の名前でもありますね。読みはちょっと違うのです。
馬術クラブは知りませんでした。小さい頃に公園で仔牛が近づいてきて恐かった思い出があります。
Commented by hirofumi_nakayama at 2005-09-04 21:44
38年間住んでいますから、浄化センターができるずっと前です。今のセブンイレブンの前あたりに、有料道路の料金聴取所があったことも知っているのです。自慢にもなりませんけどね。
Commented by yu-yu68 at 2005-09-05 20:42
>人々の心の奥底を動かすものは、却って人が毎日いやといふ程みているもの、おそらくは人々称んで退屈となす所のものの中にあるのだ」
ホントに、何でもないような日常の風景の中に愛おしく思うモノがあるように感じます。
Commented by hirofumi_nakayama at 2005-09-05 21:14
yu-yuさん、日常を大事にしたいと思います。ほぼ、1年、yu-yuさんのコメントに救われて、一日一日の写真が続けられました。


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